訪問看護ステーションの正しい選び方
- #ヘルスケア情報
訪問看護ステーションってどんなことをするのか
私たちが行っている訪問看護とは、ご自宅や施設などにお伺いして看護の仕事をすることです。看護師や保健師などが家に来て、病院と同じようにしてくれると言えば、分かりやすいでしょうか。
具体的には、
・病気の状態を診たり、体温や血圧などの確認
・体をキレイにしたり、髪の毛を洗ったり、お風呂に入るお手伝い
・お医者さんの指示があれば医療的な処置
・床ずれの手当て
といったことです。
訪問看護が受けられるのは赤ちゃんから高齢の方までのすべての人です。うつ病などの精神疾患も含め病気や症状の重さに関わらず誰でも受けられます。
上記のような主なサービスは公的な医療保険(健康保険)が適用になりますが、当ステーションでは保険適用外のサービスも提供しています。
また、当ステーションは赤ちゃんやお子さまおよびお母さんを中心とした訪問看護ステーションですが、65歳以上で要支援・要介護認定を受けている方は訪問看護として介護保険の利用もできます。
これまで当ステーションで行ってきた事例で言えば、
・NICUや未熟児小児科に入院していたお子さま
・双子や三つ子などの多胎育児
・産後うつなど精神疾患を持つ母親
・虐待経験、うつ病傾向などに悩む妊婦
などのサポートをしています。
ただし訪問看護を受けるにはお医者さんによる「訪問看護指示書」が必要です。看護師ができる行為は患者さんのお世話ですが、医師の指示があれば上記のような「診療の補助行為」が行えます。そのため「訪問看護指示書」が必要なのです。
それでは次の項目で訪問看護を依頼するにはどうすればいいのか見てみましょう。
訪問看護の依頼の仕方
前項で紹介しましたが訪問看護を受けるにはお医者さんから「訪問看護指示書」を出してもらう必要があります。ただし最終的にこの「訪問看護指示書」があれば、訪問看護が受けられるということで、窓口は病院だけではありません。
訪問看護ステーションに直接依頼してもらえばかかりつけのお医者さんと連絡を取りますし、そのほか、各自治体の福祉に関する相談窓口、地域包括支援センター、地域の保健所・保健センターなどでも対応をしてくれます。
もちろんかかりつけのお医者さんが決まっていないといった場合でも対応させていただきます。
訪問看護には医師の指示書が必要になりますので、うつなどといった診断名がついてしまうことに抵抗がある方も多くいらっしゃいます。そういう方は当ホームページにある問い合わせフォームや、LINEの事前相談などでも相談を受け付けています。まずは気軽に声を聞かせてください。
訪問看護ステーションの選び方
訪問看護ステーションと言っても、高齢者向けのサービスに重点を置いているケースが多く、親子へのサービスに特化しているところはまだそれほど多くありません。
そこでどのような訪問看護ステーションを選んだらいいのか、その選び方を簡単に紹介しましょう。
①母子向けのサービスを提供しているところ
どのようなサービスが行われているかを確認しましょう。訪問看護ステーションと聞くと一般的には高齢者向けのサービスが多く、親子ケアのサービスに対応していないところもあります。
②職員の人数
職員の人数は多いに越したことはありません。子どもが熱を出したなどで急にサービスが必要になることもあるためで、職員の人数が少なければ対応してもらえないこともあります。
③地域について把握しているか
訪問看護ステーションが近くにあっても、職員はそこに住んでいる訳ではありません。ですから地域の医療機関に詳しかったり、勉強会などに参加しているといったことで地域に詳しいステーションを選ぶようにしましょう。
④自宅から近いところ
緊急事態に備えて、できるだけ自宅が近い訪問看護ステーションを探しましょう。当ステーションは横浜市内にありますが、神奈川県内全域のお母さんとお子さんに対応しています。
遠方の方の場合は普段から関係を築くことも大切と考えており、LINE公式アカウントを使用した事前相談を利用してもらい、指導や教育なども行っています。緊急時の訪問も行っていますが、トリアージといって緊急性に合わせて訪問の優先順位をつけさえてもらうこともありますのでご了承ください。
こんなことでお困りのあなたに
新型コロナウイルスの感染拡大により、世の中は大きく変わっています。特に私どもが心配しているのが長引く自粛期間による親子の心の問題です。「子供を預けられない」「外で遊ばせてあげられない」「ママ友とお話ができない」「夫が家でずっと仕事をしている」といったことで相談も多くなっています。
下記のようなことでお困りでしたらぜひご相談ください。
①コロナによるうつ症状
長引く自粛期間によって親子関係に歪みも出ています。もともと育児にはストレスがつきものですが、それを発散する場所がこのコロナ禍になって減少しているのです。
うつ症状の方は、自分がうつだと気付かないことがほとんどです。ご家族や周りの方が「様子がいつもと違う」と感じたら、専門機関に積極的に連絡をするようにしてください。
②産後うつ
産後のお母さんはホルモンの変化が著しく、これまで普通にできていたことができなかったり、ちょっとしたことにイライラしたり、反対に何も気にならなかったり、という状態が起こりやすくなります。
例えば、下記のようなことはありませんか?
・食欲がなく体重が減少してしまった
・眠いのに眠れない
・集中力が低下している、などなど。
「お母さんとして頑張らないといけない」と思うと逆効果です。一人で頑張ろうとしないで、ご家族を頼ったり、保健センターの相談窓口、私どものような母子ケアに特化した訪問看護ステーションなどに相談してください。
③お父さんの産後うつ
実は産後うつはお母さんだけではありません。お父さんもなる可能性があります。この原因も多くは頑張りすぎてしまうもの。守るべきものが増えたことで、経済的な部分も含めて将来への不安が押し寄せてしまうものなのです。
当ステーションでは、夫婦二人で手を取り合って乗り越えていけるようなサポートもしています。
OHANAでお手伝いできること
私ども合同会社OHANAの特徴のひとつがトータルサポートです。このトータルサポートとは、訪問看護を軸にしながらも、その枠にとらわれずに親子が必要とするケアを行うことを目的としています。
例えば、子どものケアだけではなく、産後で精神状態があまり良くないお母さんの精神的あるいは身体的なケアも実施しています。当ステーションには、精神保健福祉士の資格保有者などどちらにも対応できるスタッフが在籍しています。
また、産後うつを含めた精神疾患を持ったお母さんで、赤ちゃんの成育に不安がある方のサポートも投薬管理などを含めて行っています。
まずはご相談ください
育児が始まると、子供の将来だけではなく、親としての責任など、親子の悩みは絶えません。不安を抱えていることがあれば、ぜひご相談ください。